第1章 1
「・・・・・・ホントに・・・ヤバい・・・」
私は座っているソファにもたれて上を向いた。
そして・・・
「・・・・・・・・・・・・はっ!」
・・・寝てた。
ほんの数秒だけど、確かに今、意識が飛んでた。
「もう・・・このまま寝て良いかな・・・」
泣きそうになりながら、ソファにもたれていた体を起こす。
節々がきしんで、悲鳴をあげている。
(・・・・・・まだ22歳なのに・・・)
ふと見たブースの中では、5人のプロが真剣に話を聞いて意見を交換していた。
「うわぁ・・・皆しっかりやってる・・・」
───これじゃあ寝てなんかいられない。
真剣にやってる彼らに申し訳ない。
私は傍らにあったコーヒーを飲み干した。