第1章 1
・・・・・・は良いんだけど、眠い。
チーフマネージャーであり、上司に当たる西條さんから電話が来たのは、4日前。
「今度の週末、出てこれる?」
という問いに、
「はい!」
と(電話越しに)大きく頷きながら返事をしてしまった。
けどホントは、本職の、週末までに書き上げなくちゃいけない報告書が2つと企画書があり、加えて同僚が入院して人手が足りないための残業が予定されていて、まともにマネージャー業が務まるか心配だった。
どうにか仕事はこなしたものの、体は疲れと睡眠不足でボロボロ。
───今、この場で、この姿勢のままで、爆睡出来る。
・・・・・・この意味不明な自信は、いったいどこから湧き出てくるのやら。