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〔 イケメン戦国 -生意気な少女?の異世界物語- 〕

第1章 始まり


「 逃げてません、見てただけです 」
( せっかく良いところだったのに )

不服そうな顔を浮かべていると笑われる

政宗「 ここから乗り出してまで見るものか。
喚いていた奴に似合わない景色だがな? 」

「 喚くって、そっちが探したりするからですよ?
あのままほっとくことだって出来たっていうのに 」

政宗「 ばーか、お館さんが気に入ってそうな奴を一目見ずに
逃せるかっての。案の定、面白い奴だったしな 」

「 光栄なことで。私は気に入る気なんて起きませんけどね 」

政宗「 はっ、そうか。…本来刀を向けたいが
お前には向ける気分にならねぇな 」

「 知りませんよ。政宗さんの神経が鈍ったのでは? 」

政宗「 女に言われるとは癪に障るな。
あとよ、さん とか要らない。敬語もな。」

「 政宗さん武将でしょう? そんな簡単に警戒解いても良いんですね 」

政宗「 お前こそ姫として置かれるんだ。さん なんて要らない
警戒なら俺よりも秀吉だからな 」

「 …ふふっ、確かにね。じゃあ、政宗。
そろそろ肌寒いからそこ、どいてほしいかな 」

政宗「 笑顔で言うなよ… ほら、」
スッと手を伸ばされる

え? と返せばため息をつかれた

政宗「 お前、まさか着物のまま足をかけて上がろうなんて
考えてないよなぁ? 見られたいのかよ 」

「 なっ…!! 考えてなんて! 」

政宗「 はいはい図星。ほら、さっさとしねぇと
秀吉が来るかも知れねぇぞ? 」

「 っ〜意地悪な人 」
政宗「 ほめ言葉だな 」

ヒョイと抱え上げられ、布団に戻る

政宗「 さっさと寝ろ。寝坊するなってどうせ言われたんだろ 」
「 分かってますー。寝るから、はい。ばいばい 」

グイグイと押して部屋から出す
グルんと毛布に包まり、瞼を閉じると

サァ、サァと風の音
自然な音に身を任せていると、力が抜けて眠りへ落ちていった
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