第2章 出会い
神谷浩史side
僕が収録現場の廊下を歩いていると、向こう側から見知った顔の人が歩いてきた。
「あ、神谷さん!おはようございます!」
「おはよう。朝から元気だね。」
「あはは、もうすぐLIVE本番なのでテンションが上がっちゃって…。もし良かったら神谷さんも来てくれませんか?」
「行っていいなら是非行かせて欲しいな。伽菜のLIVEは毎回勉強になるし。」
「そう言っていただけるとやる気出ちゃいます…!じゃあチケット2枚渡しておくので、適当に誰か連れてきてください。」
「適当にか〜」
「皆さん忙しかったら拓也とかでいいですよ!」
「伽菜は江口の扱いがひどいな」
「よく言われます!でも拓也だからこういう接し方ができるんです。」
「良い関係性だと思うよ。じゃあ適当に声掛けておくね。」
「はい!お待ちしております!」
伽菜は笑顔で手を振ると急ぎ足で僕が来た方向に歩いていった。
伽菜は本当に嵐のような存在だ。
でもそんな彼女が僕にとって1番の元気の源だったりする。
「LIVE…誰誘おうかな。」
とりあえず江口に声かけてみるか。
そんなことを思いながら僕はスタジオのドアを開けた。