第19章 近過ぎたキミ④(及川徹)⚠兄✕妹R18⚠
バキバキいってるのが
身体だけじゃない事を思い知らされて
「クッソ…なんか手はねぇのかよ…」
未然に防げなかった事を悔やんでしまう
気持ちは、いつからか分からないけど
及川に彼女が居た事もあるし
関係はきっと最近だろう。
その時に姫凪に声を掛けてたら
姫凪が及川に
気持ちを打ち明ける前に
手を掴めていたら
引っ張れていたら…
そんな事ばかり頭に浮かんでくる
シャワーの圧を強くしても
タラレバは溢れてくる
「今度は…後悔しねぇ…」
キュッて蛇口を捻り
頭を振って
濡れた髪の毛の雫を飛ばし
身支度を整えた
「繋心ー…って…死んでる…?」
坂ノ下を覗くと
グッタリとした繋心が目に入った
「精力搾り取られた?」
「だったら良かったんだけどよぉ…
あの子酒豪で…負けた…
飲み比べで…惨敗して
財布スッカラカン…
頭痛ぇー…」
うわー…悲惨…
"番号も交換できなかった"と
嘆く繋心を引きずって
客用のテーブルに移動させる
「そこで伸びてろ
エプロン貸せ店番してやるから」
「まじ!?嶋田ァ!
今度奢る!!
…ッぅわ…イテテ…」
「財布、空のくせに
無理すんな〜
良いから寝てろ」
どうせ暇で
ロクな事考えねぇンだから…
なら動いてた方が
気が紛れる