第19章 近過ぎたキミ④(及川徹)⚠兄✕妹R18⚠
「大丈夫?」
『ふぁい…』
汗に塗れた身体が
摺り寄せられ
『徹でイッパイ…幸せ…』
胸に熱い吐息が掛かる
「もう満足なのかな?
控えめ過ぎ―…って
寝ちゃったの?」
『寝てない…もん…
まだ…ヘーキ…』
そう言いながらも
何度もオレの胸に頭がぶつかってくる
「寝なよ…今日は色々あったから
疲れたよね…また明日
愛し合おう?」
ギュッと抱き締める細い肩
一番近いのに
一番不確かな約束
『はぁい…オヤスミ……』
眠りついた姫凪を離して
自分の部屋に戻る
温もりが消えぬ間にと
布団に潜り込むけど
やっぱり凄く寂しかった
チャント約束出来る関係なら
もしくは約束の要らない関係なら
そんな事ばかり考えて
寝そびれ必至な午前零時。
ゆっくり近付く波乱を
刻む様な時計の音が
なんだかとっても
怖かった