第19章 近過ぎたキミ④(及川徹)⚠兄✕妹R18⚠
「徹?またDVDなんか見て…
宿題はしたの?」
母ちゃんの声に突っ伏してた
顔を上げる
「ご飯よ?
姫凪とマコちゃんは
もう席に着いてるんだから
早く来なさいね?」
「あぁ…寝る前にする…
ちょっと次の試合の事
考えててさ…
スグ行くよ」
適当に返事して
母ちゃんを部屋から追い出して
大きく深呼吸
「後少しの辛抱…
後でイッパイ上書き出来る…」
言い聞かせる様に
呟いて部屋を出た
「お待たせ〜」
まだ寝てる父ちゃん以外が揃う食卓
姫凪の隣に座る嶋田さん
本当はそこはオレの席なのに。
とか、イラッとしながら
父ちゃんの席に腰を下ろす
位置的には姫凪の対面。
二人の間に空いてる距離に
大丈夫だと何度も言い聞かす
「オカアサンの料理
美味しいスね〜
これは姫凪ちゃんも
料理上手かな?」
「まぁ、マコちゃんお上手!
姫凪も今修業中よね?」
「花嫁修業ですね」
二人の会話もご飯の味も
なにも入って来ない
だってよくある
ベタなこの流れ
「まだ、早いわよ〜
貰い手がねぇ…」
「俺なら喜んで貰うンスけどね」
こうなるに決まってる
姫凪は複雑な顔で
苦笑い
母ちゃんは…
「姫凪最近モテモテね!
岩ちゃんとマコちゃん迷うわね!」
予想通りだね。
さっきの話が効いてる。