第3章 ♑このまま ずっと(赤葦京治)拍手感謝 完結
沈んでいく気持ちを
誤魔化そうとするも
全然上手く行かずに
沈黙の時間だけが木兎さんの家に流れた
その時
ポケットの携帯が鳴る
慌ててディスプレイを覗くと
愛しい人の名前
「出ねぇの?」
出たいけれど
手が動かない
そうしてるうちに切れる着信
「かけ直さねぇの?」
かけ直したい
でも…
「いや…後…で…」
戸惑う気持ちも嘘じゃない
「はぁ…気になるなら聞けよ」
「なりますけど…返答によっては
揉めたり…」
木兎さんや黒尾さんに妬くのとは
わけが違う。