第75章 HIDE AND SEEK(影山飛雄)
怪我の箇所も一緒とか
もう狙ってんだろ神様。
まぁ、神も仏もねぇから
この状況なんだろうけど。
ここが病院で良かったと思うほどの沈黙
それを破ったのは
「…あれから、どうよ?」
国見だった
「どうって?」
しらばっくれてみたけど
コイツと俺の共通の話題とか
「…布施…と」
コレしかないよな…
「お前に関係ねぇ」
「そうか…」
話したい事もねぇしな。
俺の声に短く答えて前を向く国見
コイツが国見で良かった
日向だったら
喋るまで煩かっただろうから…
「で、納得すると思うか?
どうなんだよ…チャント話したのかよ」
って!国見だろ!オマエ!
突っ込んでくんな!ボケ!
「関係ねぇって」
「関係なかったら
お前なんかに話しかけてねぇわ
俺のせいで拗れたんだ
気になんの当然だろ」
そうかも知れねぇ
そうだとしても、だ
「話せる事なんかねぇんだ
お前の方が知ってんじゃねぇのか
アイツは俺よりお前を…」
俺は本当に話せる事はない