第14章 おくすりイカガ?(二口堅治)生誕記念 完結
「彼女〜?」
「はい…そうです…」
山口の後ろに隠れて
俺を見上げる彼女と目があって
空っぽの隣が余計に寒く感じて
「今からラブラブ?」
からかいがちに問い掛けると
「「え!?いや、そんな…!!」」
うわぉ!墓穴。
ラブラブするしかない
呼吸の合い方してんじゃんよ!
「あ〜…もう良い…
帰ってしっぽりハメてくださーい」
「「そ、そんな事ない!
だって風邪だから!」」
だから!サラウンド止めろ!
寂しさ倍増すンだってば!
”風邪じゃ無かったら?”って
突っ込むのは止めた。
きっと
二人で照れまくられて
俺の心が折れちまう。
ぽっかり空いた隣を埋めに
スーパーを後にした