第75章 HIDE AND SEEK(影山飛雄)
布施は
国見と仲良いのか?
それはつまりどれ程の…
「オマエ身体は…」
『もう家近いから
ここまでで良い!
ありがとう、影山くん!
及川先輩、さようなら
国見と金田一くんも…バイバイ』
って!おい!
なんなんだ!?
俺たちの横を早足で通り過ぎて
布施が去って行く
「おい!布施!!
及川さん失礼します」
「おい!俺たちには挨拶無しかよ!!」
及川さんに頭を下げて
走り出した俺の背中に
金田一の怒鳴り声が響く
今はそれどころじゃねぇんだよ、ボケ!
せっかく近付いたのに
離れられてたまるか
「布施!待て!」
『え!?影山くん!?
なんで追いかけて来てるの!?』
「うっせぇ!止まれボゲェ!!」
『や、やだ!怖い!
もう大丈夫だから!!』
「俺が大丈夫じゃねぇんだ!
止まれ!早く!」
慌てふためく布施が
スピードを上げる度に
俺もスピードをあげ
まるで本気の鬼ごっこ