第75章 HIDE AND SEEK(影山飛雄)
これ、下手したら通報案件
なんじゃねぇか?
「良いから止まれって!!」
思いっきり足の指に
力を溜めてギアを入れ替え
布施の腕を掴み
胸板に押し付ける
「捕まえた…!
なんで逃げんだよ、ボケ…」
『ん、ん…!!』
息を切らした布施が
俺の腕の中で藻搔いてる
「じっとして…ろ…」
息を整えて冷静になろうと
深呼吸して膨れた肺が
敏感に違和感をキャッチする
密着した胸に当たる
柔らかい感覚
これ…は…
チラッと視線を下に移動すると
サラサラの長い髪に
小さな頭
そして制服を持ち上げながら
呼吸と共に上下してるのは
布施の…胸!?
「あ、いや…!
スマン!別に変な事しようと
思ってたわけじゃない!」
予想より遥かに柔らかく
大きな膨らみが
俺が抱きしめた事で
ムニュリと形を変えてる
離れなきゃ、と思うものの
腕の力は思考とは逆に
布施と自分との隙間を
埋める様に働く