第74章 キミのトナリ オレのトナリ(及川徹)
慌てる俺の手を握って
『そんなのしなくて良い』
首を横に振って
『モノじゃないプレゼント
貰うから、良いの』
フワリと唇を重ねて来る
モノじゃないプレゼント??
それって…
「エッチしまくりたいって事!?」
そう言う事でしょ!!
『な、なに言ってんのよ!
バーカバーカ!!』
「姫凪が満足するまで
身体を差し出せって事かと…」
なーんてね
『違うわよ!
いや、違うって言い切るのも
変だけど…そうじゃなくて…』
分かってるよ
分かってるけど
「じゃあなにさ?
何が欲しいの、姫凪」
聞かせてよ、キミの口から
『わざとだ…』
「そうだよ?
姫凪から
言われたいんだよ、俺は」
優しく唇を重ね
続きはチャント言えてから、なんて
耳に落として
姫凪から溢れる声を待つ
『…徹の時間が、欲しい
ギリギリまでずっと
私と一緒に過ごして欲しい…』