第73章 ♑瞳を閉じても②(赤葦京治)完結
それと同時に
ヤキモチ妬き過ぎたかな、とか
別に京治はデレデレしてた
わけじゃなかったのにな、とか
反省する気持ちも出て来て
携帯に手が伸びる
昼休みは残り少ないけど
声を伝える事くらいは
出来るもんね?
ディスプレイには
京治からの着信を伝える
通知やLINE通知が映し出されてる
やっぱり京治は何も変わってないんだよね
モヤモヤしてて悪かったな
そう思って電話に出ると
〈姫凪さん
良かった、繋がって
チャント話したくて…
今日何時に終わりますか?
飯、たまには外で食いませんか?〉
繋げた瞬間早口で言葉を吐き出す京治
いつも冷静な京治の慌てた声に
通常運転を取り戻していく
『まだ終わる時間分からないから
家の方が良い、な』
妬きすぎた自分に
少し恥ずかしさを覚えながら
なんとか返事をすると
〈そう、ですか。
なら…迎えに行きますから
終わったら連絡下さい
今日は木兎さんも
宮侑も全部断って
姫凪さんだけ
待ってますから、ね?〉
甘い声が予想を裏切らず
返ってくる