第73章 ♑瞳を閉じても②(赤葦京治)完結
でも、きっと京治の隣に立てば
そんな違和感も気にならなくなる
そう信じて治くんのあとに続いて
学食に向かった
でも、そこには…
「赤葦くんって少食なの?
それとも拘りあるとかー?
今度ご飯作りに行って良い?
私料理には自信あるよー!」
「ぬけがけズルい!
私も作りに行きたい!
ツムくんは彼女居るから
さすがに部屋には行けないし!」
私が想像してた物とは
全く違う現実が広がっていた
キラキラした女子が
盛り上がる中
不機嫌そうに黙る京治
興味ない人には何も言わずに
ひたすらスルーするスタイルは
京治らしいと言えば京治らしい
でも、今はそうじゃないでしょ?って
思っちゃう
「当たり前や。
ちゅーか、ツムくんとか馴れ馴れしいねん
サッサと食えや
女の所戻られへんやんけ」
侑くんまでとは言わないけど
少しは突き放して欲しい
"彼女いる"そう言うだけでも
引く子は居ると私は思うんだけど?
てゆっか私なら言ってるよ
"彼氏居るから来ないで"って
京治が多くを語らないの知ってる
分かってる…つもり。