第72章 ♑瞳を閉じても(赤葦京治)
疲れて寝てしまった俺に気を遣ったのか?
姫凪さんらしいといえば
らしいけど…。
「起こしてくれたらいいのに
一緒に出たかったのにな」
少し残念な気持ちを抱えながら
姫凪さんに
朝のLINEを送り
俺も家に戻って支度をする
また今日もココに戻ってくるつもりだった
今日こそ一緒にご飯を食べて
寝るギリギリまで
手を繋いで話して
一緒に朝を迎えて
そのつもりだったんだ
[ごめん、今日カナリ遅くなりそう]
姫凪さんから
昼にこのメッセージが届くまでは。
遅くなろうが
起きて家で待ってるつもりだったけど
「あかーし!
レポート手伝ってくれ…
サボり過ぎてたんがバレてもた!
彼女が終わるまで逢うてくれへんって
言うてるねん…!」
宮侑のこの言葉で
予定はユックリ変わっていく
「…今日で終わるのか?」
「ん?それは赤葦次第やろ」
「丸投げするなよ
なんとしても今日で終わらせろ」
「…分かった!
俺も早く彼女に逢いたいし
頑張るから頼む!!」