第72章 ♑瞳を閉じても(赤葦京治)
頷く私に
幼い笑顔で微笑んで
手をシッカリ握って
繁華街の中で
一際明るく光る建物までエスコート
「どこが良い?」
『どこでも。
京治と居られるなら
どこでもいいよ』
パネルの前
人目がなくなった事で
甘えたモードのギアが上がる私に
「またそう言うことを…
本当俺を煽るの上手いですね
ここで犯しますよ」
『止めなさい!
本当にもう…』
光太郎みたいな事を言ってくる京治に
こぼした苦笑いは…
「…"木兎さんか"って
心の中で突っ込んだでしょ?」
『…シラナイ…』
「へぇ?嘘つく悪い子には
お仕置きですよ?」
パチっと適当に押した部屋のボタン
狭いエレベーターに連れ込まれ
深く唇を塞がれるけど
舌は絡まって来ないのがもどかしい
『け、、じ…』
「そんな顔しても駄目ですよ
お仕置きですから
しばらく焦らされて下さい」
絡めようとした舌が
器用に躱されて
軽いキスが繰り返される