第72章 ♑瞳を閉じても(赤葦京治)
姫凪side
忙しい事なんか
幸せで満たされていたら
どうって事はない
卒業して
お互い違う道を進んで
姿が見えない時間には
ようやく慣れて来たのに
小さなスレ違いとか
その後襲ってくる寂しさには
慣れる事はない
出来るなら
ずっと側に居たいよ
仕事とか全部放り出して
側で笑ってたいけど
やっぱり捨て切れない夢がある
追いたい夢がある
それはキミもきっと一緒だよね?
出来るならお互いの背中を押して
いつか交わる道を
その先のゴールを目指して
進みたいって
思ってくれてるよね?
お互いの瞳に
他の人なんか映らないって
いくら姿が見えなくても
朝、別々の場所に向かっても
一番近くは私だけって…
自惚れ?
そんな事ないよね?
ないって言ってよ。