第9章 至福の甘さを召し上がれ(灰羽リエーフ)生誕記念日 完結
距離を置いてる間に
誕生日前前日
姫凪は同じクラスに居るのに
話すきっかけが思いつかなくて
部活も見に来ないから
話しかけるチャンスがない
って。
ただビビってんダケド…。
だって話かけたら
”別れ”を切り出されそうで
怖かった
夜久さんが見てたら
”ヘタレてんな!”って
回し蹴りされそうな程
グダグダな俺に
『あの…話があるんだけど…
明日の日曜日…暇?
部活無いよね?』
久々にかかる声
「無い…ケド…」
『家…来て…』
「話ってナニ?」
まさか別れ話?
『来たら話す
来なかったら…
きっと、もう一生言わない…
じゃあ、ね』
「ちょ!なんだよ!
どんな話かだけでも
ヒント!なぁ!ヒント!」
『ダメ!とにかく、日曜日…
…待ってるから…!』
なんだってんだ!?