第9章 至福の甘さを召し上がれ(灰羽リエーフ)生誕記念日 完結
そんなコト本気で思ってるわけじゃない
でも、ただ
お前の拒絶が悔しくて
どんだけ俺が想っても
どんだけ俺が求めても
『なにそれ…!
仕方ないでしょ!?
嫌なの…怖いの……!』
向き合おうとしない
お前が悲しかっただけなんだ
『ごめん…しばらく
距離置きたい』
なんだよそれ
「フーン、そう。分かった」
ウソばっか。
全然分かんねぇ
お前の気持ちなんか
分かんねぇよ
震える指で直される制服
顰めた顔のまま去って行く
姫凪をただ見送る
”ゴメン”すら言えず帰した事を
後悔した時には
陽も傾いてた