第68章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋④(宮侑 治)
「な、なに言うてんねん!アホっ!」
不意打ちにも程があるやんけ
浮ついてた気持ちに
ピンポイントで火の粉が飛んで来た
「だってホンマやもん…
あの…返事先って言うたん
取り消して良い…?」
「ん?」
「治くん…彼女にして
アカン…ほんま…好き過ぎて
死にそう…」
真っ赤な顔して
俺にしがみついて
「私も治くんしか見ぃへんから
私と…一緒に居って下さい…」
昂ぶった心を思いっ切り揺さぶって来る
ヤバ…
さっきの、今で軽薄って
思われるかも知らんけど
止まられへん。