第8章 ♡安息地(ひだまり)みつけた(孤爪研磨)生誕記念 完結
『あ…は、はひ!その…!』
火が出そうな顔で
目を泳がせる姫凪に
ゾクゾクと震える身体
これ、初めてのヤツ。
カワイ…
「ほらほら…早く言って?
言えない口は塞いじゃうよ?」
さっきもしたくせに?
あんなのノーカン。
だって、おれのファーストキスだよ?
気持ちを通わせたのしか
認めたくない。
『孤爪くん!
心臓飛び出そう…ッッ!』
熱で溶けそうな顔
「ふーん?なんで?」
『意地悪するから!
分かってるクセに!』
泣きそうな目に
震える声
ドンドン知らない姫凪が
おれの頭にインストールされていく
『イジメないで…!
ドキドキが…限界……!』
まだまだ足りないけど
そろそろ、おれも限界。
これ以上は
今のおれじゃダメ。
チャント
姫凪のおれに
なってからじゃないと
おれの姫凪に
してからじゃないと
意味がない。