第8章 ♡安息地(ひだまり)みつけた(孤爪研磨)生誕記念 完結
〈うん!戻らないの!
だって…!私…〉
「あ、待って。
言わなくていい」
おれの質問に応え様とする
姫凪を止めると
〈え…なんで?〉
急にトーンダウンする声
なんで?
分からないの?
「自分で考えてよ」
もっともっと
「今からそっち行くから」
〈え?〉
「逢いに行く。
その意味も考えてて
分かった?じゃあね」
おれでその頭を
イッパイにして欲しいんだよ
分かってよ
部屋を飛び出して
姫凪の家に向かって走る頬は
きっと今までで一番
緩んでた
姫凪の部屋のインターホンを
鳴らすと
静かにドアが開き
『いらっしゃい…』
さっきまでキャンキャン言ってたのが
嘘みたいに
オドオドしてる姫凪