第8章 ♡安息地(ひだまり)みつけた(孤爪研磨)生誕記念 完結
腐って部屋で寝転がる
おれの携帯が
けたたましい音を立てる
「なに?クロ?
うざいけど?」
手探りで電話を繋げて
呟くと
〈孤爪くん!!〉
スピーカーでもないのに
響く高い声
何?ウルサイ!
けど………
〈私!分かる!?〉
「分かる、なに?」
ウザくないヤツ
まだ不機嫌なのに
チャッカリ喜ぶ自分が悔しくて
低い声で応えると
〈あ、あの!
さっきの!元カレで!
挑発がウソで私!〉
更にパニックになる
姫凪の声
ウソ?挑発?
単語を拾うと
大体言いたい事は分かるけど
肝心な所はチャント拾えない
「元、なの?
ホント?戻らないの?」
逢ったら話したら
またアイツに
ドキドキしたんじゃない?って
不安は拭えない
人の目を気持ちを気にし過ぎるのなんか
嫌いなのに
だから
なるべく関わりたく無いのに
「どうなの?
ドキドキしないの?」
姫凪の事は
気にしてたい
おれを気にしてて欲しい