第8章 ♡安息地(ひだまり)みつけた(孤爪研磨)生誕記念 完結
少し眉を下げて応える姫凪
元カレに何か言われたのかな?とか
前みたいに聞いてあげたら良いのかな?とか
過ぎったけど
なんか口に出すのが嫌で
「別に、良ンじゃない?
おれはスキだよ」
そう言ってベットの横に腰を下ろした
『…そ、そっか。
なら、良いね』
おれの声に少し照れて応える
姫凪に
また少し上がる心拍数
なに、これ?
まさか?
ううん。
あるわけない。
【そういう感情】とか
きっと一番面倒くさい
おれには合わないよ。
『チョット待っててね?
すぐ用意するから!』
「え?なに?」
『えっと…お礼…!
アップルパイが良いって
言ってたから…さ!』
そう言うと姫凪は
ドタバタ落ち着き無く
キッチンと部屋を往復して
お皿とかフォークとかを
運んで来る
そして最後に
『作ったの!
なかなか難しくて
失敗ばっかしちゃって
連絡遅くなってゴメンね?』
大きなアップルパイが
テーブルに置かれた