第8章 ♡安息地(ひだまり)みつけた(孤爪研磨)生誕記念 完結
咄嗟に柱の影に隠れたけど…
『誰?』
隠れ切れる程は
おれはチビじゃない。
『盗み聞き?』
しかも言いがかり。
その上
顔を覗き込んで来るし
なに?コイツ…。
「おれのが…先客。
そっちが邪魔しに来た…」
パッと目を逸らしたけど
ん?と引っ掛かり
もう一度顔を女の子に向ける
想像より可愛い…けど
『邪魔とか酷い!
女の子が泣いてても
なんとも思わないの!?
慰めてくれても良くない?!』
うっざ。
キャンキャン喚いて犬みたい。
そんな騒がしいから
フラれるんじゃないの?
顔はマシなのに残念だよね
もっと大人しくしたら?
とか色々思ったけど
「なんとも思わない
ゲームオーバー乙。
じゃあね」
別に言う権利も
言ってあげる義理もない