第64章 ♑七夕企画🎋2019(赤葦京治)
「いや…だからそれは…
さっきも木兎さんに言ったとおり…」
しどろもどろする俺を
真っ直ぐ見つめる瞳は
俺の居場所のはずなのに
変にソワソワして
「…反省します。
送ったら帰りますから…」
ソッと視線を下にズラした
さすがに怒ってるよな
ここは引いた方が得策…
『…私の願い事、叶わなくする気?
叶えてくれないの?
京治のバカ……』
じゃあないのか?
「はい?なんですか?」
『誘うの恥ずかしいって言ったのに
なんで、帰るって言うの?!
反省してるなら
思いっ切り甘やかしてよ!
帰らないでよ、バカバカ!
…側に居て』
本当、悉く外してますね、俺。
でも…
「貴女が望むなら
いつでも側に居ますよ」
『足りない
…京治も望んでよ!
側に居たいって…思ってよ』
幸せだから
結果オーライ?ですかね。
「俺が望んでないなんて
分かってませんね、俺の事
教えてあげますよ
俺がどれだけ
貴女を想ってるか
おいで?姫凪
今日はタップリ時間がありますよ」
少し背伸びして使ったタクシーさえ
遅く感じる
早く貴女を抱きたい
『京治…!まだ汗…』
「さっきのタクシーで引いたでしょう?
それに…汗の匂いも俺好みですから
全部…好きですから
俺に愛されて下さい…姫凪」