第62章 互いの熱で甘く…(黒尾鉄朗)バレンタイン2019 完結
「こらこら…風邪ひきますよー?」
『…鉄朗が言う?
足腰立たないのは誰のせい?』
「だからベットまで運ぶって
言ってんのに
拒否るから…」
フラフラな身体を
俺に預けたまま
"待って"を繰り返し
動けず玄関に居座る姫凪
「あ~、キッチンが汚れてるからか?
そんなの俺が片付けてやるって
こう見えてもチビの時から
親父と二人なんだ
家事くらいは出来ますよォ?
だから、ほら運んでやるから
一緒に行こうぜ」
頭を撫でて
身体を持ち上げようとすると
『だ、だめ!!
言ったでしょ!最近チョコの失敗作ばかり
出来たって…
その…食べ過ぎて体重が…』
ジタバタ暴れて
イヤイヤと首を振る姫凪を
「…俺、そんなに非力に見えますかァ?
さすがにパワー5の
木兎よりゃ力ないけど
姫凪の一人や二人
全然平気ですぅ!
それに…
あんだけ乱れてイキまくったんだ
チョコくらい消費してるって、なァ?」
ヒョイッと持ち上げ
まだ嫌だと紡ぐ唇を塞ぐ