第62章 互いの熱で甘く…(黒尾鉄朗)バレンタイン2019 完結
『ちょ、笑わないでよ!
ご飯作る様には
上手く行かなかったんだもん!
お菓子作りなんか嫌い…』
「どんなんだって良いのに…
姫凪が作ったなら
なんでも美味いって」
なんて可愛いんだろう
なんて愛しいんだろう
『…でも…最後のチョコが
焦げたから
食べれるシロモノじゃなくなったよ…』
不安なんか
一瞬で甘くしてくれる
「んー?良いんじゃね?
ほら、ココに…チョコの匂いが
染み付いた甘そうなのアリマスシ…」
最高の贈り物じゃん。
『え?ちょっと…』
「チョコついてる…
爆発でもさせた?」
アチコチに小さく飛んで
肌に引っ付いたチョコを
ペロペロと舌先で融かし
「ほら、甘くて美味い…」
その舌で姫凪の唇を割って
捩じ込む
『…ん、あま…ぃ』
「チョコ、美味いじゃん
媚薬でも入ってんの?
メロメロになりそ…
姫凪は?」
アチコチに付いたチョコを
舐め取っては口移しに
甘さを運び
白い肌を顕にしていく