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夢幻回廊【弐】裏夢専用(ハイキュー・弱虫ペダル)

第61章 クロ猫と傘と恋(黒尾鉄朗)企画転載 完結


『傘、ないの?』

綺麗な声が雨音に紛れて
俺の耳に届いた

振り向くと
傘をさした女子大生
タイプっちゃタイプだし
寒いし腹減ったし

「…入れてくれるんですかァ?」

ニコリと営業スマイルを貼り付けて
グッと背を丸めて顔を覗き込む

大概この笑顔一つで
ケツの軽いオネエさんは
女の匂い振りまいて
擦り寄って来るンだ

『え?あ…うん。
駅まで、とかなら…』

おやおやおや?
声かけて来といてタジタジ?

まさかな。
よくあるヤツ。

清純ぶりっ子な化けの皮は

「…僕、家なき子なんです
このままじゃ風邪引いちゃうなー…
ねェ?温めてよ?」

こっちの色気に剥がれ落ちるって
相場は決まってる

『え!?
迷子?!警察…』

おいよいよい!
マジかよ!いくつですかァ?!

「いや…あの…アレだ…
チョット家に居辛いので…
拾ってくれたら嬉しいな?的な?」

予想外の反応に戸惑いながら
らしくもなくストレートに言った
さすがに失敗だろうと思って
次のターゲットを横目で探してた俺に

『…なにか辛い事あったの?
まだ学生さんだよね?
ウチで良かったら…』

まさかの返事
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