第56章 ♤甘いイタズラ(及川徹)🎃Halloween2018🎃 完結
「わ、悪かったね!
見境ない猿で!
姫凪!おいで!
って、及川さんの家…は
岩ちゃん達が居るから…」
『…気不味くても
同じバスに乗るしかないね…ブッフォッ!
もう…徹…のバカ…』
あわあわする俺の背中を叩きながら
お腹を抱える姫凪に
「…笑い過ぎだよバーカバーカ…」
決まらなさに苦い想いをしつつ
「やっと笑ってくれてよかったよ」
俺も釣られて少し笑い
「(お家まで我慢したら
一日早く甘いイタズラしてもいいかい?)」
姫凪の耳に甘く囁いて
到着したバスに乗り込む
『!?!』
「…オッケー、だよね?」
振り返ると瞳の中で赤く頬を染めるのは
イタズラが行き過ぎ必至な
俺の可愛いお姫様
『…うん…甘くないと…拗ねる…』
「仰せのままに
はい、お手をどーぞ?」
『…取ってあげなくない!』
やっと繋がった手を引き寄せて
「見せ付けちゃってゴメンね
ウシワカちゃん!」
ドヤ顔しながらウシワカちゃんに
笑ってみせる
見せ付けるつもりだったんだけどね?