第56章 ♤甘いイタズラ(及川徹)🎃Halloween2018🎃 完結
小さい顔に冷たい頬に手を伸ばすと
『徹…』
潤んだ目は俺を映して
ユックリ溜めた涙を揺らす
そこにさっきの強がりな光はなくて
「姫凪…」
このまま甘いキャンディみたいなキスで
融かそうと唇を近付けていく
あと数センチ
「姫凪…可愛い…
ここで食べちゃいた…」
キミの本音を曝け出させてあげるよ
「止めておけ、及川。
もうカナリ冷えるぞ」
「い!?!ウシワカちゃん!
まだ居たの!?なんで!?」
「バスを待っている」
そうだったね!!
ここはバス停でウシワカちゃんと
姫凪のが先客だったね!
た だ!
「空気読んでよ!
せっかく及川さんと姫凪の
ラブラブ仲直りまで
あと数センチだったのにさ!」
ここで邪魔はナイよね!?
俺間違ってないよね!?
キャンキャン吠える俺に
「よく分からんが…
ここで盛り上がりきったら
どっちかが風邪を引くだけだろう?
どの道、布施を送るなら
後少し我慢せんか。
風邪を引かせても良いなら
話は別だが…」
カッコ良すぎる正論パンチ