第55章 ♉わざと、の効果（孤爪研磨）生誕記念　完結

「良かった、笑った…
姫凪、可愛い…」

『研磨？』

「可愛い…嬉しい…
姫凪…ギューしたい」

甘い声で擦り寄るおれに

『へ！？
ど、どうぞ！？』

急にアタフタして
まるで小動物

あぁ、そうか。
かっこ悪くても
残念感ばっかでも

「姫凪…おれに
ドキドキしてよ…」

『して、る…よ』

姫凪との
いつも通りが一番なんだ。
だから、おれは

「もっと、だよ。
ねぇ？この後、木兎サンの家に行くの
遅刻しちゃっても良い？
ねぇ？おれと遊ぼ？姫凪」

幸せなんだ。

おれからの甘噛みに震える身体を
優しく弄って

「…チャント応えなよ姫凪
黙ってたら
このまま…食べちゃうよ？」

白い肌に赤い痕を残して笑いかける