第50章 ♢冷たく甘く愛おしく(黒尾鉄朗)パニーニの日 完結
部活を終え
研磨と別れお持ち帰りした
姫凪と部屋に二人きり
ベットに凭れて
ゲームをする姫凪を
ボーッと眺める俺
なに?ここでもデレられないのか、って?
まさか。
そんなわけないだろ
煩わしい周りの目も
からかってくる研磨も居ない
二人きりの部屋
レア発生率は
急上昇中なんです
「姫凪ー」
『な、なんですか?』
「さっきから
ミスりまくってね?
何回コンティニューするんですかァ?」
肩越しにゲームの画面を覗くと
ビクリと身体が揺れて
『鉄朗が覗いてるから!
手元が狂ってるだけ…です!』
テンパった声が返ってくる
ほらほら同じツンでも
さっきと温度が違うだろ?
「へぇ?なんでですかァ?
見られたら緊張する?
じゃあ…見つめたら?」
ゲーム機を取り上げ床を滑らせ
姫凪を膝の上に乗せる