第47章 ♉捨て猫プリンセス(及川徹)及川徹 生誕記念 完結
『じゃあどうしろっていうの!?
邪魔なんでしょ!?
清々するんじゃないの!?』
…もうやだ。
私まで怒鳴ってどうするの?
こんなんじゃ
ホントに全部終わっちゃう…
好きな気持ちだけ
こんなに残って終わっちゃう
次の言葉が怖い
何を言われても泣きそうで
また逃げ出したくなる足を止めたのは
「そんな訳ないだろ!
オレがどれだけ心配したかしらないで…
こんな遠くで
オレ以外が先にキミを見つけたら
どうするつもりだったのさ!?
居なくなるなよ
オレまだ何にも伝えてないんだからさ」
まさかの涙声と
『なんで…?
伝えるって、なに?』
「なにって!
こんな所まで追いかけて来たんだから
なんとなく分かるでしょ!?」
まさかの事実
え?追いかけ?
たまたまじゃないの?
私を追いかけて
こんな所まで来て
『分からない…
なに?聞かせてよ』
何を言うつもりだったの?
期待と不安が混ざりながらも
逃げようとしてた足が止まり
ユックリと距離を詰めていく
「そ、それは…!
こういう事っ!!」
ユックリ詰めた距離が
一気にゼロになり
暖かくて柔らかい感触が
唇に当たる
今の…って!?
キスゥ!?!