第47章 ♉捨て猫プリンセス(及川徹)及川徹 生誕記念 完結
丸まった目に映るのは
真っ赤に染まった徹の顔
真っ赤な顔で
キスして
追いかけ……て…来て
「姫凪…良いのか…」
『徹!まさか私の事
す、す、すきなの!?』
思わずボリュームも
セリフも考えずに叫んだ声は
「チョット!!
ドストレート過ぎ!
ムードは…って…
もう…キミって子は…」
呆れて漏れた溜息と
「そうだよ!
てゆっかチャント残しててよ!
及川さんがカッコよく
告白したかったのにさ!」
照れ隠し満載の笑顔に包まれ
「好きだよ、姫凪…
邪魔なんて一度も思った事ない
見つけられて良かった
帰って来て?
オレの側に。
姫凪が居ないと寂しい」
”私も”
そう言おうとした声も
再び重なる甘い唇に融け
返事の代わりに私からも
重ねた唇
初めて繋がった手に引かれ
見慣れてた部屋に帰った
居候でもメイドでも
どれでもない
及川徹の彼女として
初めてだらけのその部屋へ。