第47章 ♉捨て猫プリンセス(及川徹)及川徹 生誕記念 完結
『あの…徹…坊ちゃん…
交番に行かなきゃダメ?』
小さい歩幅で擦り寄ってくる
姫凪
ちょいちょいちょーい!
ダメ!なんかダメ!
エロい!!
太ももとか谷間とか!
「ストップ!近付いちゃダメ!」
近付いて来る姫凪を
押し返す
『なんで?そんなに追い出したい?』
「いや、そうじゃない、けど!」
『じゃあ、ココに置いて?
メイドさんとして働くから、ね?』
それでも近付いて来る
姫凪に
「分かった!分かったから!
とにかく今すぐ
服買ってきて貰って
着替えなよ!!
及川さんのシャツ返して!」
思わず口から零れた言葉
「あ………」
『やったあ!ありがとう!
徹坊ちゃま!
一生懸命働きます!!』
やっちゃったぁ…
ピョンと跳ねて
リビングを出て行く姫凪
念の為
鐘木に姫凪の事を
調べて
もし親御さんが探してるなら
安心するように
伝える様に言いつけたけど…
姫凪がメイド?
オレの?!
なんて。
邪な考えが
沸々と湧きあがる自分に
深いため息を吐いた
一目惚れ?
らしくないけど仕方ない
目の前で見せつけられた
ビフォーアフターに
キラキラした笑顔に
心まで奪われてしまったんだから。