第47章 ♉捨て猫プリンセス（及川徹）及川徹　生誕記念　完結

「徹坊ちゃん
諦めましょう。
アキラさんには敵いません」

「分かってる！だから悔しいの！
……とりあえず…
鐘木…この子を…風呂に………」

「坊ちゃん、私共は
今から大量の犬の散歩でございます
では、失礼します」

え？待って…じゃあ……

「宜しくお願い致します」

パタリと閉まるリビングのドア

押し付けられた！！

『あの…一人で…入ります…』

女の子がオレのシャツの
裾を引っ張り見上げてくる

「…おいで…
溺れそうだから…入れてあげるよ」

プルプル震える身体に手を回し
ヨシヨシと頭を撫でて
お風呂場に連れて行く

「えーっと、キミの名前…」　

『姫凪。
布施　姫凪」

汚れた顔をゴシゴシ擦りながら　
ぶっきらぼうに応える

「脱いだ服はその籠に入れて…」

『うん…』
　
躊躇いなく脱ぎ始める姫凪

そう言えば
この子いくつなんだろ？

いくつ？って聞く前に
上着に手が掛かり
めくり上げられる

ぷるん。
ぷるん………？！？！

目の前に現れた
子供っぽくない身体に
身体が固まる

「ちょ、ちょ！待って！！
キミいくつ！？」

『17才……』

タメ年！！？
って事は………

「ダメー！そっちは脱がないで！
それに服着て！！
オレ外に出るから！
シャツ！オレの！
適当に着て良いから！」　
　
パンツに手の掛かる姫凪を
静止したまま
お風呂場から飛び出す