第6章 ♉幸せ日和(木兎光太郎)生誕記念 完結
「二度と俺と
俺のオンナの視界に
入んじゃねぇ
返事は?」
力の加減なんか出来なくて
壁にめり込むんじゃね?って
思った時
男の口から小さな謝罪と返事が漏れた
手を離すと
あっという間に逃げて行く男
残ったのは俺と
黙ったまんまの姫凪
「姫凪?」
『はい…』
「おいで?」
手を伸ばすけど
『…はい』
これは俺のオンナとして
言ってない返事
お坊ちゃんの指示に従う
メイドの言葉だ
「…坊ちゃんの命令じゃなきゃ
来れねえ?
嫌いになったか…?」
伸ばした手を引いて
へたり込んでる
姫凪の前に座る
怒るのなんか当然で
嫌われても仕方ないけど
ハイ、そうですか、で
済ませれない