第46章 ♉願い事は…(木兎光太郎)七夕企画2018 完結
「とりあえず…身体チェック、だよな」
真っ白な肌には
俺が咲かせた華の痕だけが
クッキリ残ってて
思わずニヤける
けど、だ!
「他の奴が触った形跡はナシ…
でも…黒尾くんのオヤジと
どこでナニしてた?
上手に何が出来る様になったわけ?」
ヤッパリ消えないモヤモヤ
俺の知らないお前が悔し過ぎて
「あの色気にヤラれた?」
姫凪の身体を壁に押さえ付け
凄んでしまう
『坊ちゃん…痛い…』
「俺のが痛え!
他の男と何してんだよ!
お前は、俺のだろ!!」
ワガママで独り善がり
甘やかされて育った
バカ坊ちゃんの典型みたいな
駄々こねて
「今すぐ抱かせろ…
おさまりつかねぇ」
無理矢理ヤろうなんて
最低だ
『…』
ほら見ろ
なんて目だよ
悲しそうに潤んでる
冷静になれば
姫凪が俺以外の奴と
なんかあるわけねぇ
きっと親父の用事とかで
会っただけに決まってる
それなのに疑われたなんて
『光太郎…』
嫌われる!?
「姫凪!待て!ゴメン!
頭冷やすから!
部屋で…いや…
仕事!して来て良い!
な!な!ほら、行ってくれ…!!」
ゾワリと過る別れの予感
姫凪と居れない日々を
想像しただけで怖くて
『え?ちょ…待っ…』
「服脱ぐんデス!
見んな!スケベ!」
姫凪をバスルームから追い出した