第45章 365/365ー毎日ー(北信介)生誕&ファン様300人記念
『いや、そんなんエエよ…
そないお腹空いてない…
てゆっか…信介、近い…』
俺から目を逸らし
袋と俺を押し返す
遠くなった距離に
チリチリと胸を焦がし
「あの短時間で
この量こなして飲まず食わずで
腹減ってないはウソやろ
遠慮せんでええ
チャント頑張ってる子ぉはな?
ご褒美貰えるんやで
知らんのか?」
強引に席に座らせ
箸を割って渡す
『ホンマ見かけに寄らず
強引やねんから…』
「そうか?
冷めへん内に食べて欲しいだけや」
『…信介は?』
「俺も食うよ
その為に抜けて来たんやからな」
呆れ顔の姫凪と向き合い
「『いただきます』」
手を合わせて頭を下げる
美味しそうに頬張る口元
ペロリと舐め取られるソース
ズキッと跳ねる心臓
頭の中には
”待ち過ぎてもアカンですよ”
双子の声が響く
いや、アカンとか知らん。
無理のが…アカン……けど
「姫凪、こっちも付いとる」
『ん、ん?!』
止まらん時は
「そっちも美味いやん…
姫凪、こっちも食う?」
止まらんのかも知らんな