第42章 らしくないけどオマエだけ(照島遊児) 完結
いつもの調子で
楽しんでバレーして
相手が強くてチョットばかり
苦戦したけど
それでも勝てて
コレ見てたら絶対イケルって疑わず
試合会場をグルグル回って
目当てのあの子を探して歩く
やっと見つけた
その子の隣には…
「負けたー!マジ悔しい!」
さっき負かした高校のキャプテン
『残念だったね
また頑張ろう?ね!』
ソイツの隣に寄り添って
励ます姿
なんだ…彼氏居たんだ…
まぁ、居るわな…可愛いし…
「しゃあねぇ…次…行きますか。」
これでも人のモンに
手を出す趣味はない
修羅場とか面倒だし
グチャグチャどろどろされちゃ
楽しめねぇし
好みのあの子も
人のモンなら魅力半減
そう思って
その場から立ち去る事を決めた
出逢って数時間で終わった
残念な恋
に、なるはずだった
『あ…』
去り際を間違わなかったら。