第41章 恋色のバースデー(烏養繋心)生誕記念 完結
「うぐぅ!
そんな事、分かってら!チクショー!
誕生日にひとり寂しく
日本の大地濡らしてやっかんなー!
バーカバーカ!メガネー!」
無理してムキになった俺に合わせて
ガキ臭く乗って来て欲しかった
なのに…
〈お前はそんだけの事したんだよ繋心。
姫凪ちゃんに何て言ったんだっけ?〉
大人は辛ぇな…
「それは…」
〈反省しろ。
そんで叱られに来い!
お前への誕生日プレゼントは
親友からの説教だ!バカ!
分かったな!絶対来いよ!
明日19時!おすわり!良いな!〉
珍しい嶋田の怒鳴り声に
思わず”ハイ!”とか
敬語で応えて
電話片手にボー然とする真夜中。
いつの間にか針はてっぺん越えてて
俺は一つ歳を取ってた
姫凪からの連絡は
何度確認しても来ていなくて
未読のメッセージが連なる
トーク画面に
[さっきはゴメン。
女と飲んだ事は確かだけど
俺はお前との約束
忘れてねぇよ。
好きだ、姫凪
逢いたい]
未練がましく送った文字
結局眠れぬ夜を過ごして
いつも通りの一日に溶け込んで
眠気ピークで
おすわりに出向く