第40章 ♡寂しさを融かす様に…(国見英)生誕記念 完結
誕生日プレゼントなんか要らない
拗ねたのも謝る
だから…
「真っ暗?居ねぇってナニ?」
頼む。
俺から奪わないで
「姫凪…?
どこ行ったんだよ…」
やっと掴んだ大事な人を…。
門扉に預けた背中が
ズルズルと落ちて
地面に溶け込みそうになった
その時
『え?!英!?』
嘘みたいに響いた高い声
「姫凪?」
『なにしてるの?』
いつもと同じ
「…アンタに…逢いに来た」
『あの…』
「のに!なんで居ねぇわけ!?
バカかよ!こんな時間に何してんだよ!
連絡もしねぇで…このバカ、ボケ
…愛想尽かされたかと思った…だろ
死ぬ程…焦った…姫凪…」
暖かい姫凪の温度。