第37章 ♓それはまるで奇跡の様な…(月島明光)生誕記念 完結
「明光くん!?」
「しねぇ!顔見て俺も帰る!
だから騒ぐな!喧嘩してるみたいだろ!
姫凪が悲しむ!」
「邪念だらけでよく言うぜ。
姫凪を疑う方が姫凪は
悲しむっつの!」
キョドる俺にド正論を吐いて
「聞くなら優しく!
ヤルのも優しく!
泣かしたらブッ潰す!」
去って行くマコト
ったく。どっちが彼氏だよ。
って!俺だよ!
「はぁ…俺が彼氏なんだけどなー…」
自傷気味な笑みを浮かべて
姫凪の部屋に再び足を踏み入れた
さっきまで居た
蛍の匂いが微かに残ってる気がして
ザラつく心臓を必死に抑えて
姫凪に近付くと
『あ…明光、ごめんね?
…ね…一緒に寝て?
ギューして欲しいのよ』
細い腕が俺に伸びてくる