第35章 Bitter Sweet(二口堅治)バレンタイン2018
「なぁ?なんで体育館居たの?」
せっかく見つけた一欠片
『帰り…』
「帰り道はウソ。
体育館、正門と逆」
やっと見つけたチャンス
『たまたま…』
「あそこにはバレー部員しか居ない
あの中でアンタに気づいたの
俺だけ。知り合い居ないっしょ?」
『…生意気、ムカつく』
なんとでも言えよ
逃さねぇ
「その生意気な奴にナニヨウ?
ね?先輩。
その鞄に入ってるの、誰用?」
それが送られる先を
アンタがチャント話すまで
『二口くん…に
だったけど!あげない』
「はい?!なんでだよ!?
なんの糠喜びだよ!」
高低差あり過ぎな返答に
思わず叫ぶと
『だって!食べさせて貰う関係の人
ヤッパリ居るんじゃない!
浮かれて損した!
本気にして…私…
バカみたい…じゃない…
悔しいから
絶対あげない…!』
俺より大声で返される