第35章 Bitter Sweet(二口堅治)バレンタイン2018
先輩の顔を覗き込んで
”もしかしてチョコ?”とか
期待を込めて言おうとした、のに
『…そ、んなわけ無いでしょ
生意気な事言わない、でよ』
先輩の顔を見たら
そんな事言うなんて
頭からブッ飛んで
「ちょ、ちょい待ち!
とりあえず…えっと…
悪い!部室借りる!
しばらく立ち入り禁止な!」
体育館に残ってる
青根や黄金川らに叫び
先輩を部室に連れ込んだ
『なによ…』
なによ、って…
「泣きそうだったから…」
そんな顔されたら
放っとけ無いだろ
『そんなわけない…
なんで私が泣かなきゃ
駄目なのよ…!』
「分かんねぇから
聞きたくて連れ込んだ」
バキバキに折られて諦めかけた
”もしかして”が
ムクムク復活していく