第35章 Bitter Sweet(二口堅治)バレンタイン2018
『…だから!
そういう事しないでってば!
軽い人キライなの!
離れなさい!』
「だから本気だって。
何回言わせんの?」
『それ初対面から言ってる
嘘くさい、離れて!』
絶賛アピール中なんだよ!
「ほら、うるさいの先輩ジャン
可愛い顔してんのに
キャンキャン吠えて勿体無ぇの!」
渋々肩から手を離すと
『二口くんがからかうから、です。
モテるくせに…
なんで私なんか…』
メガネをまた押し上げて
ツン、とそっぽを向いてしまう
あ~ぁ。
別にモテねぇし
軽くも…多分ねぇし
からかってなんかねぇのに、な。
そりゃあの時は…さぁ。
布施先輩の声に応えず
少しハジメテ会った日を思い出す