第32章 🍫Valentine2018🍫(赤葦京治)完結
ふわりと香る
いつもの香水と甘ったるい
チョコ菓子の匂い
『手作りはした…けど…!
ん…ァん!』
這いまわる舌に
濃厚な甘さを吐き出す唇
「けど?なに?
言わないんですか?
聞き出して…良い…?」
顎を跳ね上げ
熱い息を吹き込む様に
唇に吸いつくと
ジタバタしながら俺を必死に
押し返してくる
いつもより拒否反応が強い?
「イヤ?」
眉を下げて瞳を覗き込むと
『…ばか…!』
涙が中に住む俺を揺らす
「え?そんなにイヤですか?
なん、で…グフッ!!」
慌てて離れようとする俺の胸に
頭突きをして
『け、京治…
熱…凄いのに…!
私が誘っちゃったら
もっと酷くなるじゃん!!
男の人の熱怖いって
光太郎が言ってた!!
赤ちゃん…のその…種…
なくなるって!
無理させたくない!!』
真っ赤な顔で俺に怒鳴る