第28章 ♤伝えなきゃ伝わらない(花巻貴大)生誕記念 完結
「ごめん…変な意味でなく!
あの…姫凪…大丈夫!
俺待つから、な!
だから落ち着くまで…
ゲームしよ!な!」
『…うん…ありがと…貴大』
「おう!」
姫凪は経験がない。
初めてなんか怖いに決まってる
俺だけが準備万端でも意味がない。
二人の気持ちが向き合った時に
満を持して。
重なって繋がりたい。
だって初めては一生に一回だけだから
そう思って今日も我慢を
繰り返してるわけだが
姫凪が別れ際に吐いた言葉で
俺の決意が
グラグラになる
『貴大…の誕生日…お部屋に
泊まって…良い?
一晩中、貴大の隣に居たい』
「はい?」
『考えてて!オヤスミ!』
ちょい、待て。
なにそれ?!
そんな事されたら
猫かぶったタカヒロクンが
狼さんに!!
ビックリする俺を置いて
家に入って行く姫凪
誘われてる?
誘われてるのか?
悩みに悩んで俺は
相談する事にしたわけなんだが…。